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朱色の塗物について

朱色の塗物について
漆塗りの朱色は古来より仏教建築の装飾として用いられ、のちには仏事後の食事の器として広く使われてきた。
漆器産地輪島においては、三方を海に囲まれ一年を通じて湿度が70%平均あることから、江戸時代の後期より、朱色の塗物が大量に生産され、全国に販売されてきた。
朱色の漆は顔料が30%〜50%含まれることから、多産地では乾燥が難しく、通年生産には限界がある中、多湿な輪島は優位な条件のもと量産をし、全国にその名を知られていった。
 
近年では斬新な色合いのものもあるが、やはり朱塗りと黒が全体の80%を占める。北陸地方は仏教大国でもあり、現在でも仏事の後には(お済)おとき)と称して必ず朱色のお膳、お椀で食事を頂く。
現実的な事例としてはバブル崩壊後は、朱色の塗物消費が60%を超えたことがある。日本人は不安になると、仏教に縋る習性があり、赤いものに癒される民族でもあるようだ。
また、逆の現象として景気がよくなると黒いものが売れるのも、日本人のDNAなのかもしれない。(武家は黒い漆器に金の絵柄がついたものがあ多い)いずれにしても仏教国日本においての朱色は、癒され、救われる色として現在でも心の中にあるようだ。

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